3D CADによる自転車用フレーム静荷重解析の続きです。
今回は、前三角のパイプを中央部のみ板厚0.5にし、両端の接合部は20-30mmほど板厚1.0にした場合、つまりダブルバテッドKAISEI019に近い諸元で解析し、1.0プレーン管と比較してみました。
実物のパイプ諸元(参考)
https://cyclepine.com/recommend/steelbike/pipe.html
ダブルバテッドのモデルを作成し、単純化、拘束+荷重条件を設定、メッシュ分割と進みますが、何故かメッシュ分割でエラー。
板厚1.0ではOKで、0.5でエラー。 何が違うのか解りませんが、要素の大きさ設定を10mmから15mmに変更したら、無事にメッシュ分割できました。
メッシュの状況
これでも十分細かいと思います。
<申し訳ありません。拘束条件に間違いがありました。別途再計算いたします。>
今回は、拘束条件、荷重条件を以下としました。
<拘束条件>
2分割モデルのため、切断面は切断面方向に変位しない。(X軸固定)
車軸は、上下方向に変位しない。(Z軸固定)
BBは、前後方向に変位しない。(Y軸固定)
<荷重条件>
BBの下方向(-Z軸方向)に2G(60kgの体重の2倍)。段差降りを想定。
前回は4Gにしましたが、人間の足のサスペンションを考慮。
比較です。
降伏安全率(材料の降伏応力は207MPa)
t=1.0(プレーン管)
最小部は、フォーク先端の下側です。
t=0.5(ダブルバテッド管)
この場合も最小安全率は、フォーク先端の下側です。
変位
t=1.0(プレーン管)
BB部
最大変位はフォーク先端ですが、BBの変位がフレーム剛性を表す指標になるかも。
t=0.5(ダブルバテッド管)
BB部
結果まとめ
数値をまとめてみます。
|
単位 |
T=1.0 |
T=0.5 |
悪化率 |
min安全率 |
|
1.131 |
1.031 |
8.8% |
応力 |
M Pa |
183 |
200.7 |
9.7% |
max変位 |
mm |
1.611 |
1.84 |
14.2% |
BB変位 |
mm |
0.3685 |
0.4149 |
12.6% |
板厚1.0のプレーン管と、中央部が0.5のダブルバテッド管(017相当?)を比較してみると、応力は+10%、変位は13-14%悪化するという結果でした。
思ったより強い????
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