最近のアマチュア無線では、インターネットを利用した交信(VoIP)が盛んに行われています。
VoIPとは「Voice over Internet Protocol」の略で、インターネット回線を利用して音声データを送受信することです。
アマチュア無線のVoIPは、まだまだ混沌とした状況で、たくさんのプロトコル、アプリケーションが群雄割拠しております。
そのような状況で、「Peanut」というアプリが人気です。
Peanutは、無線機や他のハードウェアを必要とせず、Windows PCやAndroidスマートフォンだけで交信が出来るのが人気の理由です。音声の品質が高いのも魅力です。
そんなPeanutですが、音声による交信だけでなく色々な楽しみ方があります。
その中の一つに、CW(電信、いわゆるトンツー)があります。
CWといっても、VoIPですので、トンツーを音声で送るCWもどき通信です。
自分もこれに挑戦してみたいと思い、色々と工夫してみました。
まず、送受信をPCで行う「DSCW」というアプリを準備しました。
CWは、初心者といって良いレベルです。特に和文はやっと符号を覚えた所で、とてもQSO(通信)が出来るレベルではありません。
DSCWは、Windowsのアプリケーションですが、受信はトンツーを文字に変換(デコード)してくれますし、送信はキーボードからの入力をトンツーに変換(エンコード)してくれますので、初心者には心強い味方です。
実際の通信はこんな感じです。
2つのアプリを立ち上げています。 上がPeanut で、下がDSCW。 通常はさらにログソフトのTurboHAMLOGを立ち上げるのが普通です。
システムについて、少し説明します。
DSCWは、トンツーという信号をRS-232Cに出力しています。RS-232Cが無いノートPCなどはUSBからインターフェースで信号を取り出す必要があります。
PeanutでQSO(交信)する場合には、音声信号に変換する必要がありますので、ちょっとした回路を組んでみました。
RS-232Cのインターフェース部分は、DSCWの取説通り2SC1815を使ったもので、低周波発振の部分は、NE555を使った一般的なものです。
入力は、2系統。 RS-232C経由のDSCWだけでなく、直接エレキーからの入力も出来るようにしています。
つまり、DSCWからとパドル操作のエレキー入力の両方が、同じ音で、セッティングを変えずに送信出来るようにしています。
それをPCのスピーカーに出力し、さらにその音をPCのマイクで拾います。ちょっと変?
スピーカーを通さず直接入力できれば良いのですが、とりあえずこの方法でやっています。(大汗)
今回は、暫定的にブレッドボードに組んでみました。長く使うようであれば、基板にハンダ付けしたいと思います。
これで準備OK。あとは実戦です。
<付録>
実は、ここまで来るのに紆余曲折がありました。
初めは、RS-232Cからの出力で電子ブザーを鳴らしていたのですが、周波数が高すぎでNG。 で、電子ブザーではなく周波数可変式の発振器に変更しました。
発振器を作りましたが、なぜかうまく発振せず、NE555が不良?と疑って、LED点滅(所謂Lチカ)回路を組んでみました。ちゃんと動作していましたので部品不良ではなさそう。
組み直したら動作しました。こんな簡単な回路なのに・・・(大汗)
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